琉球ニライ大学 -島ECO学科vol.2「奥武山夕涼みウォーク・歴史編〜昔のかけらを探しにいこう!」

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島ECO学科vol.2「奥武山夕涼みウォーク・歴史編〜昔のかけらを探しにいこう!」

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2010年7月24日(土) 16:30〜18:30 教室:奥武山公園とその周辺

授業情報


奥武山がかつて「島」だったことは、那覇市民でも知らない人がたくさんいるかもしれません。

奥武山のまわりには、歴史の「かけら」がたくさん散らばっています。
例えば、「人気爆発。水のドライブスルー!?落平(ウティンダ)」「小禄の街の中にくじら出現!?」「消えた明治橋のなぞ」などなど。

普段は通り過ぎてしまう風景でも、ゆっくりと歩いてみればいろんな「かけら」を発見できるはず。奥武山の歴史を辿りながら、昔の人たちの生活や、時代と共に移り変わってきた島の風景を想像してみましょう。

また授業では、auケータイのアプリを使って、1キロ歩くごとにサンゴを増やす活動に1円が寄付される「GreenRoadプロジェクト・沖縄Walk」にみんなで参加。
楽しく歩くことで、沖縄のサンゴ礁の保護にもひと役買います。


『授業の流れ』

16:00 受付開始〜参加者の体調チェック、auケータイの貸し出し
16:30 琉球ニライ大学・学長あいさつ(本日の流れと目的)
auケータイアプリ「smart sports run&walk」の使い方説明
先生からのご挨拶(授業の目的)
17:00 ウォーキングスタート(明治橋)
17:40 休憩
17:45 ウォーキング終了(落平)
18:15 授業まとめ
18:30 終了(アンケート回収)

定 員 :15組30名
対象年齢:小学4年生以上ならばどなたでも
※親子、ご兄弟、お友達同士での参加も歓迎します
※小学3年生以下の場合は、保護者同伴でご参加ください

喜納 大作(きな だいさく)
1984年生まれ。那覇市出身。ルーツは那覇系士族の紅姓喜納家。
地域研究グループ シマミグイ、南島地名研究センター幹事。高校卒業後、一度は東京の大学に進学するものの、沖縄のことを何も知らない自分に気付き半年で帰琉。
その後、県内の大学に進学し沖縄の歴史や文化を学ぶ。卒業後に同期メンバーで地域研究グループシマミグイを結成、地域文化の研究とそれを地域に還元することを理念に現在も活動中。沖縄の文化が失われつつある現状に憂いながらも、次の世代へ伝えるため、歴史資料探しとシマ歩きの毎日を過ごす。

山城彰子(やましろあきこ)
1984年生まれ、那覇市出身。地域の歴史をまとめる仕事をしながら、「沖縄の生きる女性について知りたい」という想いから、この土地で生きる女性に寄り添い、研究している。

教室:奥武山公園とその周辺(集合/沖縄セルラースタジアム前)

【注意事項】
※熱中症防止のため、帽子やタオルなどをお持ちください
※動きやすい服、シューズでご参加ください
※ゴミ軽減のために、各自にてマイ水筒をお持ちください
※ペットの同伴はご遠慮ください
※コースは天候などによって変更になることがあります、ご了承ください

フォトレポート

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感想

日差しも和らぎちょっと涼しい午後4時、auセルラースタジアム前で集合。

今回の主役 の子どもたちですが、みんなタオルとぼうしと、じょーとーな水筒も持って、歩く気合 充分!です。

まずは、auスマートスポーツアプリの使い方も教わって準備万端。
マ ップ機能で今いるところを確認、ちゃんとGPSが拾ってくれました。
「Green Roardプロジェクト・沖縄Walk」とも連動しているので、今回歩いた距離も、1kmごとに1円、サンゴを増やす活動に寄付されます。

さて、今回の先生は喜納大作さんと、山城彰子さん。
カラフルでかわいい「奥武山歴 史さんぽマップ」と「昔の沖縄を想像してみよう!」ワークシートを作ってくれました。

地図にある赤い点線は、1947年当時の沿岸線です。
奥武山は大きな川に浮かぶ小島だったことがわかります。
今回はこどもを中心に編成したA班、大人中心のB班に20人ずつ別れて、さっそく出発!

私は山城先生率いるA班の子どもたちと一緒に歩かせていただきました。
元気いっぱい の子どもたちと山下交番前の横断歩道を渡り、セルラースタジアムのちょうどお向かいの道へ。
本日最初のポイントは、なんとここ。

道路沿いの鬱蒼とした木々の足元に、石積み のヒージャー(湧き水、「カー」ともいう)がありました。
すぐうしろは車がびゅんびゅん通 っているこの場所は「ウティンダ(落平)」と呼ばれ、
むかしは周囲の住民が船で乗り付 けて水を汲んでいったんだそう。
まさに「水のドライブスルー」。
今でもちゃんと水が流 れています。

今は蛇口をひねればいいけれど、水道がないころはこういった湧き水を利 用していたんですね。
でも水はみんなが使う大切なもの、人気者なのはいいけど、水を 汲む順番でケンカになっちゃったそうなのです。

そこでできたのがここから奥武山公園 駅向けに100mほど離れたおニューのウティンダ!思わず「えー!?」と声をあげてしまいました。
だってここは先ほどと全然雰囲気が違い、ちゃんと看板がついていて、しっか りとした白い石で囲われているんです。
駐車場の一角にどーんとあるのですが、あれ、 私ここよく来るのに、知らなかった!

今でも元気に流れる水は透明できらきらしていて、 冷たく気持よかったです。

スコールに急かされながら次の地点へ、とここで子どもたちにサプライズ!
「ペリーも ち屋」におつかいです。

この名前の由来はのちほど。
こぢんまりとした店内でおばあさんとやりとりする子どもたち。
お釣りの計算、うまくできたかな?

お店の奥にはおおきな シンメーナービ(鍋)と、手前にはウコー(線香)がありました。
ウコーはウティンダにい る水の神様にお祈りをする人がここで買っていくんだとか。おもちもお供えするのかも。

山下交差点の歩道橋を再び奥武山公園側へ渡り、おもちを食べながら、ちょっと休憩。
B班も 合流して、ここで「ペリーもち屋」名前の由来が明らかに。

それは1947年にさかのぼり ます。
戦争の後、アメリカ軍の大佐が「山下町」という名前に戦争中の嫌な思い出があ ったらしく、この地域を「ペリー区」に変えたというのです。
ペリーとは、日本史の教科書に出てくる、黒船に乗ってやってきたまさにあのペリー提督のこと。
浦賀に行く前、実は沖縄 にも寄っていたんですね。

この地区に直接来たわけではありませんが、沖縄に初めて来 たアメリカ人ということでこの名前がとられたのかも、だそうです。
この周囲には他に ペリー保育園やペリー内科などもあります。

さて、次は公園の中を抜けて明治橋へ向かいます。
この間もセミを追いかけたり猫を 追いかけたりと子どもたちは元気いっぱい!!
その寄り道の分も全部、スマートスポーツ が計算してるはずよー。

と、あっという間にモノレール壺川駅につながる明治橋に到着です。
ここで山城先生が見せてくれたのは、約57年前に撮影されたこの周囲の写真。

奥武山から少し離れた川の上に、ぽん、と小さな森が浮かんでいます。
この小さな森、「ガーナームイ」というのですが、昔の人はこれを色んなものに例えたそうです。

「何の形でしょ うか。1、たんこぶ、2、鶴の頭、3、くじら」
と先生の問いかけに対して、子どもたち の一番人気は「くじら」。

でも、実は「全部正解なんです!」
えぇー!という子どもたちの 反応を見る先生、すごい楽しそうでした。
「ガーナー」には「たんこぶ」また「ガチョウ」 の意味も。

中国から来た人には鶴の頭に見えた。
昔あった森のてっぺんの松が潮を吹い ているようにみえた人は、クジラのようだと思った。
この話がもとになって、小禄高校の横にあの有名なクジラ(公園)がやってきたのだそうです。

明治橋からは、どちらのクジラも頭くらいは、 見えます。
ウティンダのことは知っていたという地元中学生の新里くんも、ガーナーム イのことは知らなかったとのこと。

身近なものの由来を知るってほんと面白い。
みんな も熱心にメモを取っていました。

トンボとトカゲと戯れながらセルラースタジアムに戻ります。
歩いた距離と消費カロ リーを競いつつゴール。
最後に軽くまとめをして、本日の日程はこれにて終了。

大名小学校からきてくれたみんなに感想を聞くと、「楽しかった!」と答えてくれました。
「どこ が一番?」と聞くと、「もち!」との答え。
うーんそうか。でもね、手元を見るとみんなし っかりメモを取ってるじゃん!

そしてみんなは、他の子があんまり知らないことをいっぱい学んだはずよ。
道中にも発見がたくさんあったし、みんなでおしゃべりしながら、楽 しめたことが一番いいことだと思う。

いつか、自慢しながら友達とこの道を歩いてほしいな。
そして、奥武山が川に囲まれていたころの人々の様子を、思い描いてくれるとい いなと思うのです。
みんなお疲れ様!そしてありがとう!!楽しかったよ。

はたまた、大人組は違った発見があったようです。
豊見城から参加してくださったアンダースさんは、昔の頃の様子を想像しながら歩いていらしたそう。

まずは川の広さに びっくりし、それがとよみ(豊見城)のほうまでつながっているという広がりを感じられたとのこと。

そして「油とか水とか重たいものは船で運んでいたんでしょうね」
というコメント。
なるほど、地形も生活の一部だったんですよね。

普段通り過ぎるだけでは気づかないこ と、発見の連続に、思わずそこら辺の人をつかまえて、「こんなの、見たことある?と声 をかけたくなった」そうです。

また「関わりなかった人たちと知り合う機会をくれて、ありがとうございました」というひと言。
これは、ニラ大の授業ならでは、ですよね。

楽しく歩いて約80分の小旅行。
私は3キロで130kCalくらい消費していました。

気にな る今回の募金額ですが、みんなでだいたい77キロ。
なので77円の募金となったようです。

運動しながら、楽しみながら、学びながら、サンゴのためにもなる「GrreenRoadプロジ ェクト・沖縄Walk」キャンペーンは7月29日まで続いていますので、みなさんもぜひスマート スポーツと共に自分の地元を回ってみてください!

思わぬ発見があるかもしれません^^
最後に、今日歩いたコースを地図機能で確認したら、なんとハートマークになっていまし た♥

参加したみなさん、気づきましたか??
お二人の先生、ニラ大スタッフのみなさま、 そして参加者のみなさま、素敵な時間をありがとうございました。


(ボランティアスタッフ いしがきあやね)

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戦前の明治橋と奥武山(左奥)・山下町(右奥) 『那覇百年のあゆみ』より

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受付方法:受付期間中、WEBフォームより予約制で申し込みを受付いたします。
※先着受付後にキャンセルが発生した場合は募集受付再開します。
諸注意等:集合場所へは、授業開始時間までに必ずお集り下さい。授業開始後の参加は制限させていただく場合があります。
【撮影等】会場での撮影、録音機器のお持込は固くお断りさせて頂きますので、ご了承下さい。
ID:0005
カテゴリ:【島ECO学科】

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